JOURNAL
Traditional Japanese Braiding
道明の組紐研究1 中尊寺
2016.08.22
道明は明治以降日本各地に伝わる歴史的な組紐の調査研究を行ってまいりました。神社やお寺などに眠る工芸品、美術品に我々が見た事もない組紐が付随している場合があります。それらはときに現代では技術が失われ、外側から見ただけではその構造が分からないことも多いのです。それらの組織を観察し、推察し、試作し、その謎を解き明かしていくことが組紐の復元模造にとって重要なのです。
今回ご紹介する中尊寺組は、みちのくの地に栄華を極めた奥州藤原氏、三代藤原秀衡公と共にあった紐です。道明は、昭和39年に平泉の中尊寺に赴き、この紐を調査研究し、組方を解明しました。
上段の写真は、藤原秀衡公の紐を道明の技術を用いて、帯締めとして締め易いように改良したものです。
下段の写真は、実際の紐の復元模造を行う過程で作られた試作品の数々です。