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Traditional Japanese Braiding

道明の組紐研究2 西大寺

2016.11.10

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道明は明治以降、日本各地に伝わる歴史的な組紐の調査研究を行ってまいりました。

今回ご紹介する西大寺組は、西大寺(奈良)にある釈迦如来立像の頭部に入っていた悲華経を包む錦の袋に繋着していた紐です。西大寺の染織遺品には組紐類が多いのも特色であり、それらは藍色を基調として縹色や白色、または黄色を配して暈繝配色とした穏やかな色調のものが主体でした。道明は、昭和30年代を通じてこの紐を始めとする、西大寺に眠る様々な組紐の調査、復元模造を行いました。これらの作業によって西大寺組や、金胎両板曼茶羅を納めた厨子に垂らされた戸張に付随する厳島組と同系の紐や平組を二枚重ねにした他に類をみない紐など、組紐の歴史研究にとって重要な多くの知識を得ることができました。

上段の写真は、釈迦如来立像納入経巻錦袋の紐、下段の写真は前述の厨子の戸張に付随する組紐を帯締として締め易いように改良したものです。

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